雁行の乱れ
源義家が金沢柵に進軍中、立馬郊附近にさしかかると、一行の雁がにわかに列を乱して飛び散りました。 馬を立ててじっと見ていた義家は、かつて大江匡房から習った兵法を思い出し、「伏兵があるにちがいない」と、附近をさがさせたところ、果たして西沼の附近から三十数騎の敵兵を発見し、これを全滅させることができました。 匡房の門をたたき、文の道に励んだときに習った中国の古い書物に、「兵野に伏す時は雁列を破る」とあったことを思い出さなければ武衡の奇襲に遭ってやられていたと述懐したといいます。